屋根の葺き替えを考えているけれど、
「葺き替えかカバー工法か、どちらを選んだらよいのだろう?」
など、いろいろと疑問がわきますよね。
「屋根の葺き替え」とひとことで言っても、どんな材料で拭き替えるのか、屋根材の下の屋根下地はそのままなのか、など、実際に屋根の葺き替え工事をする前に知っておいた方がいいことがたくさん。
実際、「屋根のことはよくわからないから」と業者任せの工法で施工した結果、その場しのぎの工事になってしまい、結局もう一度工事をやり直した現場も筆者はいくつか見ています。
「どんな工法で屋根を葺き替えるのか」
こまかいところまで、しっかり納得した上で屋根の工事を進めましょう!
この記事では
- どういうときに「屋根の葺き替え」を選択すべきなのか
- 屋根の葺き替えメリット・デメリット
- 屋根の葺き替えの材料や施工方法など、見積内容の注意点
がわかるよう、屋根の葺き替えをするときに知っていてほしい知識を全部まとめました。
ぜひ最後まで読んで、屋根の葺き替えについて理解を深めてくださいね。
10万円以上のリフォームをする人が、必ず知っておくべき内容をまとめた記事はこちら。

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「屋根の葺き替え」を選択したほうがよい屋根
「屋根の葺き替え」を選択したほうがよい屋根を説明する前に、まずは屋根の構造がどうなっているかを見てみましょう。
屋根の構造


上から順に、以下のような構造になっています。
- 屋根材(スレートや瓦など)
- 下葺き材(ルーフィング、防水紙ともいわれます)
- 野地板(下地合板、下地ベニヤともいわれます)
- 小屋組(屋根を支える骨組みを指します)
この構造をイメージしながらこれから先の記事を読むと、理解がしやすいと思います。
「屋根の葺き替え」を選択すべき屋根
屋根のリフォームには、
- 屋根塗装
- 既存屋根の上に新しい屋根材を葺くカバー工法
- 屋根材の葺き替え
の3種類の方法があります。
屋根のリフォーム全知識! 「塗装」「カバー工法」「葺き替え」を徹底的に比較
【屋根塗装】全知識!「メリット・デメリット」「見積内容注意点」など
【屋根のカバー工法】全知識!「メリット・デメリット」「見積内容注意点」など
そのうち、「屋根の葺き替え」を選んだほうがよいのはどんな場合なのかを、ここでは説明します。
- 築年数30年超え
- 屋根材がたくさん割れていたり、水が屋根材の下に入り込んでいる形跡がある
- 天井や小屋裏に雨漏れの形跡がある
これらに1つでも当てはまる場合、以下の理由で「屋根塗装」でも「カバー工法」でもなく、「屋根の葺き替え」をおすすめしています。
- 屋根材自体が傷んでいる可能性が高いこと
- 屋根材の下にある「防水紙」や「下地合板(ベニヤ)」まで傷んでいる可能性も高いこと
- 塗装ではその傷んでいる部分の確認をすることができないこと


屋根材と防水紙を撤去してみたら、雨水で屋根下地や垂木(屋根下地を支える木材)が腐ってグズグズになっていたりすることがあります。
その場合はしっかりとその部分から補修しなければなりません。
「屋根の葺き替え」以外の「屋根塗装」や「カバー工法」を選択してもよい屋根
屋根の葺き替えは費用が掛かるから、他のリフォームを選択したい場合もあるかと思います。その場合、以下の条件に当てはまれば葺き替え以外を選択することが可能です。
- 屋根の色が薄くなったり汚れたりしているだけで、屋根材と屋根下地は傷んでいない
- 築年数25年未満
- 屋根の上からと小屋裏の中からしっかり点検した結果、雨漏れや屋根下地合板の痛みがない
いかがでしたか?
これに当てはまる場合は、「屋根塗装」や「カバー工法」も検討してみてくださいね。
スレートが数枚割れてしまっている場合は、部分的に新しいスレートに差し替えることもできます。
屋根葺き替えのメリット・デメリット
メリット
- 安心感が高い
デメリット
- 費用が高い
- 工事期間が長い
屋根葺き替え工事の流れは、
- 既存の屋根材を撤去
- アスベスト入り屋根材の処分
- 屋根下地の上張り
- 防水紙を張る
- 新しい屋根材を葺く
のようになりますので、先にご説明しました屋根塗装やカバー工法よりも費用は高く、工事期間も長くなります。
屋根葺き替えの見積内容注意点
ひとことで屋根の葺き替えといっても、
- 選ぶ屋根材
- 施工の方法
などによって金額は大きく変わってきますので、単純に「見積金額の安さ」だけでリフォーム会社を決めてしまわないようにしましょう。
ここからは、屋根葺き替えの材料や施工方法など、見積内容の注意点をまとめていきます。
屋根の材料はなにを選定しているか
屋根の材料には色々なものがあります。割合としては、スレートにされるかたが8割、アスファルトシングルにされるかたと金属屋根にされるかたが1割ずつというところでしょうか。
ちなみに私が一番よく選択するのは、スレートの「コロニアルグラッサ」です。色数も一番多いし、色モチも問題ないので、とても使いやすい商品です。
カラーベスト全9商品を徹底比較!リフォームのプロがわかりやすく解説
役物は何を選定しているかも確認してください
役物とは、屋根の端や棟に使う部材です。2種類の役物の画像を添付しますので、違いを確認してみてください。
屋根材と同じ役物を使用する場合=「同質役物」
金属の役物を使用する場合=「メタル役物」
もちろん金額も異なり、「同質役物」のほうが高額になりますし、次のメンテナンスまでの期間も長くなります。
1階の屋根と外壁がぶつかる部分の板金はどうするか


1階の屋根と外壁がぶつかる部分には、雨水が外壁の中に入り込んでいかないように「板金」が外壁内部に入り込んでいます。
リフォームで屋根を葺き替える際、板金の施工方法としては、以下の2つが主なものです。
- 外壁を部分的にカットして、板金を入れ替える
- 既存の水切り板金を残して、新しい板金を外壁に沿って少し立ち上げる
この板金の施工をどちらにするかで費用が大きく異なります。
より安心なのは、
- 外壁を部分的にカットして、板金を入れ替える
ですが、外壁を部分的に撤去・復旧する分、費用も多くかかります。
該当部分から雨が漏っていることがわかっている場合は、絶対に「外壁を部分的にカットして、板金を入れ替える」方法を選びますが、そうでない場合は屋根の状況を見て判断するようになります。
リフォーム会社に現状をよく見てもらい、よく相談して決めてください。
屋根下地の上張りは、見積に含まれていますか?
屋根材の下には屋根下地合板(ベニヤ)が張ってあります。


ここでもう1度、屋根の構造を見てみましょう。
この図でいう「既存野地板」が、もともと張ってあった「下地合板」です。
合板(ベニヤ)は薄い板を何枚か重ね、接着剤でくっつけることで1枚の合板を作っていますが、この「接着剤」が長年の湿気や雨の浸水ではがれ、合板の強度が十分でなくなってしまうことがよくあります。
その古い合板に新しい防水紙や屋根材を打ち付けようとしても、しっかりとくぎが効かないので、屋根の葺き替えをするときは必ず屋根下地合板を上張りする必要があります。
この図でいう「新野地板」が、上張りした「下地合板」になります。
屋根の色はどうする?屋根の色を決めるときのポイント
屋根の色で断トツに多いのは「黒」ですが、断トツに熱くなるのも「黒」なんです。とはいえ、あんまり薄い色の屋根はあまり見慣れていないので違和感が出がちです。
そこで、「まっ黒」よりは少しでも熱くなりにくい、「濃茶」や「濃紺」などを選んでみてはいかがでしょうか。ちなみに「グリーン」もよく使われている色ですから、見た目の違和感はなさそうです。
屋根の色を決めるときは、外壁とのバランスが大切ですので、色合わせをして決めてくださいね。
屋根を葺き替えるなら、あわせて検討したい工事項目
外壁塗装などの外壁リフォーム


屋根のリフォームをする場合は足場を組みますので、その足場を屋根リフォームのためだけでなく、外壁のリフォームにも使うと一石二鳥です。
屋根と外壁はメンテナンスの年数もだいたい同じくらいですので、外壁も一緒にリフォームすることをおすすめします。
雨どいの交換
屋根を葺き替え場合は雨の流れかたが変わりますので、雨どいの交換をおすすめします。
トップライト(天窓)の検討
北側のキッチンや洗面所、窓のない廊下などに暗い空間はありませんか?
そんな空間にはトップライトをつけると、一気に明るくなります。屋根の葺き替えやカバー工法のタイミングなら、簡単にトップライトの施工ができます。
太陽光発電
太陽光パネルを設置するのにも足場が必要ですので、よかったら検討してみてください。
屋根の葺き替えについて最後に
屋根の葺き替えはとても費用がかかる工事ではありますが、既存屋根材を撤去して内部の状態が確認できる分一番安心できる施工内容になります。
「家のモチ」は屋根と床下のメンテナンスに大きく左右されますので、信頼のおけるリフォーム会社にしっかりと現状を点検してもらい、ベストな施工方法を見つけてください
【10万円以上のリフォームをする人】絶対知っておくべき5つのこと|プロが解説
屋根のリフォーム全知識! 「塗装」「カバー工法」「葺き替え」を徹底的に比較
【屋根塗装】全知識!「メリット・デメリット」「見積内容注意点」など
【屋根のカバー工法】全知識!「メリット・デメリット」「見積内容注意点」など
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