内窓でよくある後悔について、リフォーム設計のプロが解説していきます。
内窓のリフォームは大人気ですが、工事をしてしまってから、
このような後悔をされる人も。
内窓は、家の寒さ、結露、暑さ、騒音を、簡単な工事であっという間に解消してくれる素晴らしいアイテム。
せっかく内窓リフォームをするのなら、事前にしっかりと研究して、後悔のないリフォームをしたいもの。
この記事では、内窓によくある後悔だけでなく、内窓の商品やガラス選びについても解説。
まずは、内窓リフォームでよくある後悔ポイントについて、お話していきます。
これからリフォームをするすべての人に読んでもらいたい記事はこちら。

おしゃれなリフォームをするために、絶対必要な5ステップをまとめた記事はこちら。

10万円以上のリフォームをする人が、必ず知っておくべき内容をまとめた記事はこちら。

窓のリフォームは、リフォーム会社選びが重要。

窓リフォームの工法についての記事はこちらをどうぞ。

窓の失敗についての記事はこちらをどうぞ。

内窓でよくある後悔
内窓でよくある後悔は以下3つ。
- DIYで内窓を取り付けた
- ガラスにこだわらなかった
- もっとおしゃれな内窓商品があった
他にも、
- レールが2重になったので、掃除がしにくくなった
- ペアガラスと勘違いしてしまい、窓を2回開け閉めするのが大変
などの後悔もありますが、それほど強い後悔ではないことが多いので、先にあげた3つについて1つずつ説明していきます。
DIYで内窓をつけた
内窓でよくある後悔、1つ目はDIY。
DIYで内窓をつけた現場を筆者は何度か見ていますが…
/
やっぱり
素人施工は
美しくない!
\
施主から「DIYで取り付けたんだ」と説明をうけなくても、ひと目でわかります…。
窓枠と内窓の間にすき間があったり、窓と内窓が平行におさまっていなかったり。
そもそも、窓枠はきちんとした長方形ではありません。
長い年月を経て、少しずつ窓枠はゆがむのです。
そこにうまく調整しながら、内窓を取り付けていくのが、プロの仕事。
平行ではない窓枠に、平行に内窓を取り付ける。
そして、内窓の残念なおさまりナンバー1(筆者独断)は、ふかし枠。

出典:リクシル インプラス
木製の窓枠に樹脂でできた枠を継ぎ足すなんて、とってつけた感満載。
下部補強部材なんて、さらに継ぎ接ぎ感があります。
ただでさえ、内窓は後付け感のあるアイテムなのに、ふかし枠でさらに増長してしまうのです。
多少費用がかかっても、窓枠を奥行のあるものに交換した方が、全然きれいに仕上がります。
ガラスにこだわらずに内窓をつけた
内窓でよくある後悔、2つ目はガラス選び。
内窓はガラスの選択肢がたくさんあります。
でも、ガラスにこだわる人が本当に少ない。
このような人がほとんど。
窓はガラスの性能で快適性が大きく左右されます。
せっかく内窓をつけたのに、
このような後悔につながっている人も。
特に暑さを内窓で和らげたい人は、選ぶガラスに注意が必要。
ガラスについては、後ほどくわしく説明します。
もっとおしゃれな内窓商品があった
内窓でよくある後悔、3つ目はもっとおしゃれな内窓商品があったというもの。
内窓にはたくさんの商品があり、リクシルやYKKapからいくつかの内窓シリーズが発売されています。
リフォーム会社任せで、内窓を選んでしまうと、
このような後悔につながります。
内窓の種類については、後ほど紹介しますね。
内窓のリフォーム
内窓の後悔についてお話してきましたが、次は内窓のリフォームについて、説明します。

出典:YKKapプラマードU
内窓のリフォームは画像にあるように、「今ある窓の内側に新しい窓を追加して二重窓にする」工事。
画像の左側が今ある窓で、右側が新しくつける内窓です。
内窓のリフォームは今の窓をそのまま残すので、基本的には外壁や室内の壁の工事は不要。
今の窓に新しい内窓を追加することで窓が2重になり、その間の空気層で断熱ができるようになるのが内窓リフォームの1番のメリットです。
よく間違える人がいますが、内窓を使った2重窓とペアガラスはまったくの別物です。
- 2重窓は窓が2つついているので、窓を開けるときは2回開ける必要がある
- ペアガラスはガラスが2枚で窓自体は1つ。窓を開けるときは1回開ければOK
2重窓はペアガラスと比べ、
- 空気層が厚いため、断熱性能が高い
- 空気層が厚いため、結露もしにくい
- 遮音・防音性能が高い
というメリットがある反面、
窓を2階開け閉めする必要がある
というデメリットも。
頻繁に出入りするなどで開け閉めを1日に何度もするような窓は、内窓をつけて2重窓にしてしまうと煩わしくて後悔につながることも。
その場合は、新しい窓に交換するなど、別の方法のリフォームを検討しましょう。
ただし窓を交換するためには、
- 外壁をカット、防水しなおして外壁を復旧
- 内装を一部張り替え
- 戸建ての2階以上の窓の場合は足場を組む
- バルコニーに面する窓を交換する場合は、バルコニーの床を再防水する
などの工事が必要なため、意外に大掛かりな工事になります。
そもそも、マンションの場合は窓の交換ができないケースがほとんど。
そんなときに採用されているのが、内窓のリフォームです。
既存部分をほとんど触らずに、簡単な工事で内窓が取り付けられます。
もちろんマンションでも、内窓リフォームは施工可能。
窓のリフォーム方法
窓の性能を上げるリフォームには、内窓を新設する工事のほかにも方法がいくつかあります。
窓のリフォームは大掛かりなもの(費用がかかるもの)から順に、
- 窓を交換
- リフォーム用の窓を使って窓を交換
- 今ある窓を残して内窓をつける
- ガラスだけ交換
の4種類。
窓のリフォームについては別記事でくわしく説明しています。
どの窓リフォームを選択したらいいのか、別記事を参考にリフォーム会社とよく相談して決めましょう。
内窓のリフォーム工事
内窓のリフォームは1窓あたりおよそ1時間で終了。

出典:リクシル インプラス
事前に今の窓をしっかり採寸し、それに合わせたサイズに製作してきた内窓を取付けるだけなので、工事自体は本当にあっという間です。
枠の奥行や厚み、窓の形状など、今の窓に対するいくつかの条件はありますが、ぱっと見て
- 開閉ハンドルがぶつかりそう
- この窓形状だと内窓に対応してなさそう
などでなければ、たいていは内窓が取付可能。
また、枠の奥行が内窓を取付ける必要寸法に満たない場合は、オプションで「ふかし枠」などがあります。
わざわざ窓枠を交換する必要がありません。
…が、先にもお話したように、とってつけた感は否めません。
内窓がつけられるかどうかは、最終的にはリフォーム会社やサッシ屋がジャッジしますので、まずはリフォーム会社に相談してみてください。
内窓の効果
内窓が人気で、簡単なリフォームで取り付けられるということをお話してきましたが、ここでは実際どんな効果があるのかを説明します。
家の「暑い」「寒い」の原因のほとんどは「窓」などの開口部。

出典:YKKap プラマードU
- 家の中から外に逃げていく熱の50%以上
- 家の外から中に入ってくる熱の70%以上
が、窓などの開口部から出入り。
暑さ、寒さを解消するために、窓のリフォームが重要なことがわかります。
その窓のリフォームの中でも手軽で効果の高い方法が、内窓のリフォーム。
内窓の効果は5つあります。
- 断熱
- 結露軽減
- 遮熱
- 防音
- 好みにより目隠し効果もプラス可能
1つずつ説明していきます。
断熱

出典:YKKap プラマードU
断熱は内窓のもっともメインの効果。
今ある窓と新しい窓の間にある空気層によって、断熱効果を発揮します。
室内から室外へ出ていく熱のうち、窓などの開口部から出ていくものが50%以上。
その逃げる熱をいかに減らすかが「断熱機能」に左右されます。
- 冬の暖房で温まった室内の空気
- 夏の冷房で冷えた室内の空気
これらを外に逃がさないのが断熱機能。
二重窓は空気層が大きく断熱性能がとても高いため、内窓のリフォームは断熱機能を大きく高めます。
内窓の断熱と遮熱の効果により冷暖房の効率が上がり、冷暖房の費用が大幅にダウンするデータも。

出典:リクシル インプラス
結露軽減

出典:YKKap プラマードU
窓のお悩みで冬に多いのが「結露」
結露によってかびが生えたり、ジメジメしたり、本当に不快。
結露は温まった空気が冷たいガラスや窓に触れることで発生しますから、内窓をつけることにより内窓が冷えにくくなって結露が軽減されます。
内窓のフレームには熱を伝えにくい樹脂を使っているので、フレームの結露もしにくい構造です。

出典:YKKap プラマードU
画像からは、
「樹脂のほうがアルミより熱が伝わりにくいこと」
だけでなく、
「樹脂は圧倒的に結露が少ないこと」
もわかります。
遮熱
遮熱はとくに夏に力を発揮する内窓の機能です。
家の外から中に入ってくる暑さの70%以上が、窓などの開口部からのもの。
暑くてたまらない室内を快適にするためには、窓の遮熱機能が重要。

出典:YKKap プラマードU
昔ながらの1枚ガラスの窓に内窓のリフォームをすることによって、暑さが劇的に解消されているのがわかります。
内窓リフォームだけでなく、シェードやすだれなどで日よけをすると、さらに効果的。
防音
内窓のリフォームは防音、遮音性能もアップ。
内窓を使用した2重窓は遮音、防音性能が高く、外部の騒音が聞こえにくくなったり、室内の音が外部に漏れにくくなります。
その遮音、防音効果は、ペアガラスと比較しても二重窓のほうがずっと上。
出典:YKKap プラマードU
人間の耳は10db下がると音が約半分に減ったように感じると言われているので、内窓によって外からの騒音が15db減ると相当静かに感じます。
好みにより目隠し効果もプラス可能
外からの視線が気になる窓はありませんか?
内窓に入れる窓ガラスによって、目隠し効果もプラスできます。
参考までにリクシルの目隠しガラスの一部を張っておきます。

出典:リクシル インプラス
もちろん、外がよく見えたほうがいいという場合は、透明のガラスを選ぶことも可能。
内窓のメーカー
内窓でよく採用されるのは、
- リクシル インプラス、インプラスウッド
- YKKap プラマードU、ライトU
の2社4ブランド。
リクシル インプラス

筆者が一番多くリフォーム設計で採用するブランド。
内窓で一番スタンダードなブランドで、窓のバリエーションも豊富。
- 引違い窓
- FIX窓
- 開き窓
- テラスドア
があります。
より詳しい内容については、ホームページをご確認ください。
リクシル for Renovation


インプラスにおしゃれ感をプラスしたブランドで、木目の質感やガラスにこだわりがあります。
内窓の種類は、
- 引違い
- 偏心引違い
の2種類だけ。
より詳しい内容については、ホームページをご確認ください。
YKKap プラマードU


こちらもリクシルのインプラス同様に、よく採用される一般的な内窓。
バリエーションも豊富で、
- 引違い窓(2枚建、3枚建、4枚建)
- 偏心引違い窓(2枚建、4枚建)
- FIX窓
- 内開き窓
- 開き窓テラス
があります。
より詳しい内容については、ホームページをご確認ください。
YKKap ライトU

奥行わずか40ミリの内窓。
通常の内窓は内窓をつけるために、窓枠の奥行が引違い窓で70㎜~80㎜程度必要ですが、このライトUは奥行40㎜で取付可能。
窓枠の奥行が少なく、ふかし枠などの工事もできるだけ減らしたいという場合に採用したい内窓です。
バリエーションは
- 引違い窓
1種類のみ。
より詳しい内容については、ホームページをご確認ください。
内窓のガラス
内窓に入れるガラスにはたくさんの種類がありますが、大きくわけると
- 複層ガラス
- 単板ガラス
の2種類。
筆者が実際に担当するお施主様は、
このように考える人が多いのですが、本当は複層ガラスの方がおすすめ。
確かに断熱機能については内窓をつける時点で空気層ができるので、単板ガラスでもかなり効果的。
ではなぜ複層ガラスがおすすめなのかというと、「遮熱機能」が違うから。
冬の寒さを軽減したいだけの人はいいですが、最近は夏の暑さが酷いですから、遮熱機能もせっかくならもたせたいところ。
ぜひ、複層ガラスにしてLow-Eガラスを採用してくださいね。
参考までにリクシルのガラス資料も張っておきます。

出典:リクシル インプラス
選択できるガラスのバリエーションはかなり豊富。
和室に合う障子調のガラスや、ブラインドがガラスとガラスの間に入ったもの、防犯機能のついたガラスも。



出典:リクシル インプラス
その他のガラスのバリエーションを知りたい人は、各メーカーのホームページを確認してみてくださいね。
内窓リフォームの必勝法
内窓を取り付けるだけの簡単な工事でも、後悔や失敗してしまう人は意外にたくさん居ます。
満足なリフォームをするために、リフォームを失敗しない方法を知っておきませんか。
リフォーム成功に必要なたった1つのこと|すべての失敗はコレが原因
リフォームのウラもオモテも知り尽くした筆者が、あなたにリフォームの必勝法を教えます。
内窓でよくある後悔|まとめ
内窓でよくある後悔を3つ紹介しました。
せっかくお金をかけて行う内窓リフォーム。
後悔のない内容で商品選びや施工をしましょう。
内窓のリフォームは簡単な工事ながら、とても効果的で人気があるリフォーム。
内窓は冬の寒さ、結露、夏の暑さ、騒音を劇的に解消するアイテムです。
1窓あたり1時間程度で取り付け可能なので、あっという間にリフォーム工事は終わってしまいます。
内窓のガラスはたくさんの種類がありますが、夏の暑さ対策もできるLow-Eガラスがおすすめ。
内窓のリフォームで「寒くて暑い家」から「快適な家」に変身させましょう!
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リフォーム会社の選び方|プロが教えるトラブル会社を見抜く【必勝法】
リフォームをおしゃれに!絶対にやるべき5ステップをプロが解説
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