リフォーム会社への見積依頼は簡単なようで、実は注意するところがたくさんあります。
依頼のしかたを間違えてしまうと、意図したものとは違うリフォームプランや見積が、リフォーム会社から出されてしまうことも。
また、家の工法を熟知したリフォーム会社を選ばないと、必要な構造材を撤去されてしまうなど、リフォームで家を弱くしてしまうことにもつながりかねません。
この記事では、
- リフォームの依頼はどのリフォーム会社にすべきか
- リフォーム会社に見積依頼をする前に準備しておくべきこと
- リフォーム会社に見積依頼をする時に用意しておくとよいもの
- リフォーム会社への要望の伝え方
について、リフォーム設計のプロである筆者がわかりやすく解説していきます。
リフォーム会社と施主が最初に取るコミュニケーションが、この見積依頼です。
上手に見積依頼をすることで、リフォーム会社からのよいプランや提案につながりますよ!
ぜひ最後まで読んで、リフォーム会社に見積依頼をするときのポイントをつかんでくださいね。
まずは、家の工法別にどのリフォーム会社に依頼すべきかについてお話します。
これからリフォームをするすべての人に、読んでもらいたい記事はこちら。
リフォーム会社の選び方についての【必勝法】はこちら。
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10万円以上のリフォームをする人が、必ず知っておくべき内容をまとめた記事はこちら。
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リフォームの依頼はどのリフォーム会社にすべきか
リフォームの依頼は、どのリフォーム会社にしてもいいわけではありません。
その家の構造を「熟知」しているリフォーム会社に依頼することがとても重要です。
特に2×4工法や特殊工法などは注意が必要。
「よくわかってない人がリフォームしたな」という現場を筆者は頻繁に目撃していますよ。
残念なことに、よくわからない工法のリフォームを依頼された場合でも、多くのリフォーム会社は断らずに請けてしまいます。
そして、建物の耐力を弱めたり、ごちゃまぜの構造でつぎはぎのリフォームをしたりしてしまうのです。
そんな残念なリフォームをされないためにも、リフォームの依頼は建物の工法をしっかりとわかっている会社に依頼しましょう。
さっそく、家の構造別にどのリフォーム会社に見積依頼をするべきかを説明します。
- 家がマンションの場合
- 家が戸建て【在来工法】の場合
- 家が戸建て【ツーバイフォー工法】の場合
- 家が戸建て【特殊工法】の場合
- 信頼できるリフォーム会社に心当たりがない場合
1つずつ見ていきましょう。
家がマンションの場合
家がマンションの場合は、基本的にどこのリフォーム会社に依頼してもOK。
たいていのリフォーム会社で設計、施工が可能です。
家が戸建て【在来工法】の場合
家が戸建て【在来工法】の場合も、基本的にどこのリフォーム会社に依頼してもOK。
たいていのリフォーム会社で設計、施工が可能です。
ただし、ハウスメーカーが建てた建物は保証がついている場合があり、他社でリフォームをするとその保証が切れてしまったり、延長できなくなったりすることも。
また、お施主様には渡していない構造図などの図面を、ハウスメーカーが保管している場合もあります。
間取りを変えるなどで柱を抜いたりする必要がある場合は、構造図があったほうが安心なので、家を建てたハウスメーカーにも見積依頼をしたほうがよいでしょう。
家が戸建て【ツーバイフォー工法】の場合
家が戸建て【ツーバイフォー工法】の場合は、注意が必要です。
ツーバイフォー工法の建物はたくさん建っているのに、ツーバイフォーの設計をきちんとできる設計者はとても少ないから。
ツーバイフォーにはツーバイフォー工法独特のルールがあり、それを守ってリフォームをしないと建物の強度を著しく落とすことになってしまいますよ!
私は15年以上ツーバイフォーの住宅を中心にリフォーム設計をしていますが、
- 撤去してはいけない壁を撤去してしまったり
- 必要な構造材が撤去されていたり
- 開口部に必要な骨組みがされていなかったり
このような、ツーバイフォーをよく知らない人間がリフォームした後のお宅を見ることが「わりと頻繁に」あります。
おそらく、木造だからという理由だけで在来工法しか理解していないのに、ツーバイフォーも在来工法のルールに無理やり当てはめてリフォームをしてしまったのだと思います。
ちなみに、大工さんが現地を見て「この壁は撤去して大丈夫」と判断しているようなリフォーム会社も危険。
ツーバイフォー工法は基本的に現地と図面の両方を見ないと、壁の撤去などの判断はできません。
図面と現地を見た上で設計者がツーバイフォーのルールに当てはめて壁撤去などの判断をしなければならないのに、その判断を現地で大工さんに確認して決めるようなリフォーム会社は「ツーバイフォーについてあまり詳しくないのかな」と判断したほうがよさそうです。
また、ハウスメーカーが建てたツーバイフォー住宅についても、在来工法と同様、保証や構造図の理由から家を建てたハウスメーカーにも依頼をしたほうがよいでしょう。
ツーバイフォーは在来工法とは違う独特のルールがあります。
リフォームの依頼は必ずツーバイフォーをしっかり理解している会社にしましょう。
家が戸建て【特殊工法】の場合
特殊工法とはミサワホームの木質パネル工法とか、旭化成ホームズのヘーベルハウスなどの特殊な工法で施工された建物のことを指しています。
こちらもその特殊工法をよく理解している会社でないと、建物の強度をリフォームによって落としかねません。
基本的には、家を建てたハウスメーカーにリフォームを依頼するのがよいかと思います。
構造図の保管や保証の件もありますから。
信頼できるリフォーム会社に心当たりがない場合
「自分の家の構造をよく理解しているリフォーム会社に依頼しましょう」
と、お話してきましたが、
という人もいますよね。
そういう人は、必ず「複数」のリフォーム会社に声をかけてください。
比較することで、どのリフォーム会社が構造を理解しているかは明確にわかります。
おすすめのリフォーム比較サイトがあるので、ぜひ使ってみてください。
数あるリフォーム比較サイトの中から、リフォーム設計歴20年のプロである筆者が厳選した2サイトです。
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なぜその2サイトがおすすめなのかは、こちらの記事をどうぞ。
リフォーム比較サイトランキング|プロおすすめは2サイトだけ!
おすすめの2サイトについて紹介した記事はこちら。
ホームプロの評判や口コミ!トラブルに遭わない使い方を建築士が解説
タウンライフリフォームの評判【使い方にコツが必要!】プロが解説
リフォーム会社に見積依頼をする前に準備しておくべきこと
リフォーム会社に見積依頼をする前に、準備しておくべきことがあります。
それは、
- リフォームの予算
- リフォームの内容
を決めておくこと。
リフォーム会社に見積依頼をする段階になって予算や内容を考え出すと、家族の意見がまとまらずせっかくの打合せが有意義なものではなくなってしまいます。
時には、親夫婦に2世帯リフォームの見積依頼をされてお伺いしたのに、子夫婦はリフォームの話すら聞いていなかったなどの酷い例も。
最初からこれでは、リフォーム計画がうまく進むわけがありません。
「予算と内容を家族の意見を統一しはっきり決めておく」ところまでは無理でも、事前に家族でリフォーム予算と内容については話し合っておくことは必要。
リフォーム会社に見積依頼をする前に必ず「家族会議」をしておきましょう!
リフォームの予算と内容の決めかたについては、別記事でくわしく説明しています。
リフォームをすると決めたらまず予算決め!ベストな決め方をプロが解説
リフォーム会社に見積依頼をする時、用意しておくとよいもの
リフォーム会社に見積を依頼すると、まずは現状の家の状態を確認しつつ要望などを聞き取るため、リフォーム会社の担当者が家にやってきます。
もしくは、リフォーム会社のショールームなどに、施主が訪問することもあります。
リフォーム会社と最初の打合せの際に、準備しておいたほうがいいものは2つ。
- 新築時の図面
- 新築時から現在までの工事履歴
リフォーム会社の人が家に来た当日になって、家の中を探しまわらなくていいように準備しておきましょう!
新築時の図面
リフォームの打合せ時に用意しておくべきもの、1つ目は新築時の図面。
平面図や立面図だけでなく、構造図や設備図面など色々なものがリフォームの参考になります。
書類がたくさんあってどれが必要かわからない場合は、あるものをすべて用意しておいてください。
リフォーム会社のほうで、必要な書類をピックアップしてくれます。
また、増築など確認申請を必要とするリフォームを計画している場合、新築時の確認申請書や検査済証の写しも必要になりますので、あわせて用意しておいてください。
新築してから現在までの工事履歴
新築してから現在までの工事履歴も、リフォームをする上で重要な情報。
- 屋根塗装は何年前に施工した
- 屋根塗装は新築時から何回施工している
- 外壁塗装は何年前に施工した
- 白アリ防除工事は何年前に施工した
- 給湯器は何年前に交換した
など、新築してから現在までにどんな工事をしたかがわかると、リフォーム会社は提案がしやすいです。
リフォーム会社への要望の伝え方
リフォーム会社に見積依頼をする際、施主はリフォーム会社にリフォームの要望を伝えますが、その伝え方にもポイントがあります。
それは、「要望」のみを伝え、内容をこまかく指示しすぎないこと。
リフォームの内容を考えるときは、
- キッチンが暗くて寒いし、リビングやダイニングから孤立しているのがイヤで
- 暖かく、ダイニングと一体的に使えるキッチンにしたい
- そのためにはダイニングとキッチンの間にあるこの間仕切壁を撤去し、キッチンセットをこの向きで設置したい
のように、
- こういう不満があって
- こういうふうになってほしいので
- ここをこうしよう
という順番になるかと思います。
リフォーム会社に要望として伝えたいのは、
- こういう不満があって
- こういうふうになってほしい
の部分。
キッチンの例で言うなら、
- キッチンが暗くて寒いし、リビングやダイニングから孤立しているのがイヤで
- 暖かく、ダイニングと一体的に使えるキッチンにしたい
になりますね。
ちょっと難しいなと思う方は、現状の家に対する不満点をそのまま伝えてもいいと思います。
キッチンの例で言うと、
- キッチンが暗くて寒いし、リビングやダイニングから孤立しているのがイヤ
だけを伝える方法。
- そのためにはダイニングとキッチンの間にあるこの間仕切壁を撤去し、キッチンセットをこの向きで設置したい
については「こうするのはどうですか?」程度に自分の考えとして伝える分にはいいですが、その案に固執せず他にもよい解決策をリフォーム会社に考えてもらいましょう。
よくない依頼のしかたとして多いのは、
- ダイニングとキッチンの間にあるこの間仕切壁を撤去し、キッチンセットをこの向きで設置したい
だけを、リフォーム会社に伝えてしまうことです。
この場合、リフォーム会社の人はなぜそうしたいのかがわからないまま、その内容でプランを進めてしまい、施主は新しい提案を受けられなくなってしまいます。
せっかくプロであるリフォーム会社に依頼するのですから、不満や要望に対する解決策はプロに提案してもらわないともったいないですよ。
と、思う人もいるかと思います。
でも、「全く同じ内容」で見積を依頼することは、現実的にほとんど不可能。
ですので、リフォーム会社を選ぶ時は「見積金額」だけで決めるのではなく、金額+見積内容でよりよい提案をしてくれたリフォーム会社を選ぶことが重要。
これについては別記事で説明していますので、ぜひそちらもご確認ください。
リフォームの相見積!注意点やマナーなど6つのポイントをプロが解説
リフォームの必勝法
リフォームの見積依頼について説明してきましたが、そのままリフォーム計画を進める前に、読んでおいてほしい記事があります。
リフォームを失敗する人が1人でも少なくなるように願いを込めて書いた記事です。
リフォームの表も裏も知り尽くした筆者が、リフォームの必勝法を、あなたに伝授します。
リフォーム成功に必要なたった1つのこと|すべての失敗はコレが原因
月に1,300人以上が読んでいる人気記事です。
リフォーム会社に見積依頼をするときに注意すべきこと|まとめ
リフォーム会社に見積依頼をするときに注意すべきことは、以下4つ。
- どのリフォーム会社に見積依頼すべきか
- リフォーム会社に見積依頼をする前の事前準備
- リフォーム会社の担当者と会う時に用意しておくとよいもの
- リフォーム会社への要望の伝えかた
リフォーム会社と施主との最初のコミュニケーションが、この見積依頼。
お互いに気持ちよくスムーズにこれから先のリフォーム計画を進めていけるように、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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