キッチンに欠かせない収納家具。
どのお施主様もキッチンセットのプランは一生懸命考えるのだけれど、収納家具は「なんとなく」「とりあえず」といった感じで、あまり重要視されないことが多くあります。
キッチンには食器や家電、食品など、収納するものがたくさんありますから、キッチンがゴチャつかないためにも使いやすく収納力のある収納家具はとても重要ですよ!
この記事では、
- キッチンの収納家具をキッチンメーカーで作る必要があるかどうか
- キッチンメーカーの収納家具にはどんな種類があるか
- キッチンメーカーで収納家具プランを作る時の注意点
について、たくさんの失敗例や成功例を知っているリフォーム設計のプロである筆者が、わかりやすく説明していきます。
新築でもリフォームでも、キッチンを新しくしようとする人は必見です!
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キッチンの収納家具はキッチンメーカーでつくるべき?
キッチンにはキッチンセットの他に家電や食器、食品を入れる収納家具が必要ですが、当たり前のように収納家具をキッチンセットと同じキッチンメーカーでプランしようとしていませんか?
実は、キッチンメーカーで作る収納は、思いのほか高額になってしまうことがあります!


出典:パナソニック ラクシーナ
たとえばこの画像の背面収納セットはいくらすると思いますか?
定価で約94万円(税抜)です。
もちろん値引きも入りますから、40%引きとして56万4000円。
ちょっとした家具が買えそうな価格です。
「どうしてもキッチンセット側と同じ扉材で一体感ある収納家具がほしい!」
というかたでなければ、収納側についてはキッチンメーカーで組むのではなく、「既製品の家電収納や食器棚を購入する」という選択肢もありますよ。
既製品の家具は、
- イケア
- ニトリ
- 無印良品
- 大手家具メーカー
など、いろいろなところで購入できます。


出典:イケア


出典:大塚家具


出典:無印良品


出典:ニトリ
既製品を購入する以外の方法としては、建築工事で収納を作るということもできます。


出典:パナソニック ベリティス
画像がわかりにくいので青く囲ってみました。
キッチン近くに画像のようなちょっとした収納を作れば、食品や食器の収納ができますよ。
折戸や観音開き扉をつけて、内部には可動棚をつけるだけ。
これなら意外と安くできますし、収納量もバッチリです。
家電収納は別に必要ですが、「収納の一部を建築工事で用意する」という方法も選択肢の1つとしてありますね。
工事全体の予算を落としたい場合、
「キッチンの収納家具については、キッチンメーカーでは作らない」
というのもひとつの方法です。
検討してみてくださいね。
キッチンメーカーで作る収納の種類
キッチンメーカーで作る以外でも、キッチンの収納は用意できるいうことを先にお話しました。
それでも、
「やっぱりキッチンセットと収納部の一体感がほしいし、しっかり壁に固定した収納にしてほしい」
というかたが多いのが現実です。
ここからはキッチンメーカーで作る収納がどんなものなのか、どんな種類があるのかをご説明していきます。
トールタイプのキッチン収納
床から天井までをみっちり収納できるトールタイプのキッチン収納を紹介します。




出典:パナソニック ラクシーナ
ストッカータイプの大型収納で、引戸の中の収納は好きなパーツを組合わせることができます。
収納量もたっぷりですし、見た目もステキなのですが、お値段がけっこう高め。
内部の収納に引出しやらダウンウォールなどをつけずに棚板だけにした場合でも、巾1500㎜×奥行450㎜×高さ2350㎜で、定価45万以上します。


出典:パナソニック ラクシーナ
カップボードタイプの収納です。
こちらはトール収納の中でも価格が低めです。
巾900㎜×奥行450㎜×高さ2350㎜で、定価20万くらい。


出典:パナソニック ラクシーナ
扉が引戸になったものもあります。
キッチンセットと背面収納との間のスペースが広く取れない場合、後ろに一歩下がらないと開けにくい開き扉より引戸のほうが使いやすいですよ。
あとは、扉を開けっぱなしにするクセがある人!
収納の開き扉を開けっぱなしにすると頭をぶつけたりして危険なのですが、引戸にすれば大丈夫。


この引戸タイプは収納可能なカウンターがついている商品があって、お皿や食材など、ちょっとした仮置きができます。
キッチンが狭くて仮置きする場所がない場合に、とても便利に使えるカウンターです。
カウンタータイプのキッチン収納


出典:トクラス ベリー
画像のように、カウンター収納と吊戸棚とで構成される収納がカウンタータイプです。
実際にはこのカウンターの上に電子レンジ、トースター、ポット、炊飯器、などなどが並んできます。
家電が多いかたにはおすすめの収納プランです。
ここで注意があります。
ポットや炊飯器など、蒸気がでる家電を使う場合、吊戸棚の下に「スチームガード」をオプションでつけましょう。
蒸気が吊戸棚に直接あたり続けると、吊戸棚は木製なのでだんだんふやけてきてしまいます。
各メーカーで名前は異なるかもしれませんが、「スチームガード」必ずつけてくださいね。


出典:パナソニック ラクシーナ
カウンタータイプの収納に「家電収納機能」をつけた商品も各社にあります。
多くは、電子レンジ、炊飯器、ポットなどが収納できるもので、
- カウンター上に電子レンジ
- その下の引出し可能なカウンターに炊飯器やポット
- その下は収納、または、ゴミスペース
という構成になっています。
蒸気が出る炊飯器やポットを使う時には、カウンターを引き出して蒸気がカウンターの下に当たらないようにするか、蒸気処理ユニットを別途つけるかの対応が必要です。


出典:パナソニック ラクシーナ
家電収納の下にゴミ箱スペースを入れる場合もありますが、カウンターの下にオープンスペースを作りゴミ箱スペースとすることもよくあります。
キッチンのプランをするときに絶対忘れてはいけないのが、この「ゴミ箱スペース」
ゴミ箱をどこに置くかをしっかり考えて、キッチンの計画を立てましょう。
トール収納とカウンター収納を組合せた例


出典:パナソニック ラクシーナ
先に「トールタイプの収納」と「カウンタータイプの収納」を紹介しましたが、今度はそれらを組み合わせた収納です。
筆者が提案するキッチンの収納で一番多いのがこの形状です。
理由は、
- 金額がそれほど高くならない
- 収納スペースの間口いっぱいをカウンター収納にしてしまうと、収納量が足りない
使い勝手がよく、お値段も高くなりすぎない「ちょうどよい」キッチン収納の形状です。
コーナー家電収納


出典:トクラス ベリー
ちょっと変わり種ですが、キッチンセットの横に配置できるコーナー家電収納です。
- 家電を置く場所が他に見つからない場合
- キッチンの間口が広すぎる場合
などに筆者がよく提案する商品です。
キッチンの収納家具「奥行」はどうする?
システムキッチンの収納は主なもので、
- 45センチ
- 50センチ
- 65センチ
があります。
もちろん他の奥行の収納家具もありますが、主なものでは上記3種類です。
一番品揃えが多いのは45センチのもので、一番よく採用されるのも45センチの収納家具です。
ただ、最近は電子レンジなどの家電が大きくなってきている傾向があり、45センチの奥行のカウンターだと電子レンジがすこしはみ出してしまうということがあります。
その場合、50センチの奥行の収納を検討するのですが、キッチンとして使えるスペースに限りがある場合、収納の奥行を広くすることでキッチンセットと収納との間の距離が狭くなってしまうことがあるため、どちらを優先させるかで45センチにするか50センチにするかを考えます。
また、50センチの商品を品ぞろえとして持っているメーカーはあまり多くないので、メーカーやブランドによってはそもそも45センチか65センチの選択肢しかない場合もあります。
奥行65センチの収納を入れるにはキッチンにそれなりのスペースがないと厳しいですが、キッチンが広くて「収納とキッチンセットとの距離がありすぎる」などの場合は65センチの収納を採用し、空間を有効に使うこともあります。
「キッチンとして使えるスペースの大きさ」と、次に説明します「キッチンと収納家具との離隔距離」とをよく考えて、キッチン収納の奥行は決めましょう。
キッチンと収納家具の離隔距離
キッチンセットと収納家具との距離ですが、
- 近すぎると通路幅が狭くなり引出しを開けるときなどに窮屈になり、
- 遠すぎると必要以上にキッチン内を歩き回らないといけなくなり不便です。
キッチンセットの背面に収納がある場合、筆者はその2つの間の距離を90センチ~1m10センチくらいでプランすることが多いです。
- キッチンで同時に料理をする人が複数いる場合は離隔距離を少し広めに
- 収納優先にしたい場合は離隔距離を少し狭めに
設定します。
好みの離隔距離は個人差がけっこうあるので、毎回ショールームで実際に確認してもらっています。
工事してから「狭い」とか「広すぎる」とかにならないよう、きちんと確認して決めるようにしましょう。
キッチンの収納家具まとめ
食器や家電、食品など、キッチンに収納したいものはたくさんあります。
また、冷蔵庫やゴミ箱のように、キッチンにないと困るものもあります。
それらを使いやすく、見苦しくなく、美しく収納するために、事前に
- 何をキッチンに収納したいのか
- その収納したいものを、キッチンプランのどの部分に収納するのか
をしっかり考えておく必要があります。
使いやすいキッチンを目標に、じっくり収納計画をしてくださいね!
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リフォーム会社紹介サイトおすすめ「タウンライフリフォーム」


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